正教会(Orthodox Church)とは


 東方正教会とも呼ばれる。
 11世紀の教会分離(正教会とローマカトリック教会)前
に行われた7回の全地公会や地方公会で確認された信
仰の定理や教会規則、使徒の時代からの伝統を正統に
受け継いでいる。

 正教会はまた、5世紀にほぼ確立された教会の祈祷の
形と精神性が保たれた奉神礼(礼拝)を今に伝えている。
その中心は聖体礼儀(Liturgy)と呼ばれ、ハリストスの体
と血としてのパンとぶどう酒(聖体血)を領聖(Holy 
communion)する機密(Holy mysteries)である。これを通し
てハリストス・神と一体となり、神の民の集いとしての教会
が形成されている。

 現在、キリスト教が生まれた中近東、ギリシャ、東欧、ロ
シアなどを中心に世界中に多くの信者がいる。

 日本には幕末期に函館開港とともにロシアから入った
が、1861年(文久元年)にロシア領事館付司祭として来日し
た亜使徒・大主教聖ニコライによって広く日本に布教され
た。東京神田のニコライ堂が本山で、教会の正式名称は
「日本ハリストス正教会教団」。東京、京都、仙台に主教
座を置き、3つの教区により構成されている。

※「ハリストス」とはキリストのギリシャ語読み。